オンボロ眼鏡ケースの修理・再生
我楽多骨董市で Get 。
いくらなんでもよくぞこんなオンボロを買ったなァ〜との声が聞こえそう。
実はこのケース、求めていた形なのです。眼鏡のフォルムを最小限でとらえた素晴らしいパッケージ!
もちろんビロードの布はアウトです。
中の眼鏡は予想通りのジョンレノンタイプ。掛けてみたら思いっきり度がきつかった。私も70〜80才になったら使うかも知れないので、それまでとっておこう。良い雰囲気のフォルムをしている。
手持ちの別の眼鏡を入れてみた。最初は入らなかったが向きを変えるとピッタシだった。こんな時は嬉しくなり修理に俄然力が入るものだ。
修理開始!
傷んだビロードの布を全部剥がす。
オイオイ、ひどい状態だぞ! なんとかなるんかネ?
錆び落し液で錆をある程度まで落とす。
ケースの中身はまあまあなのでそのまま使うこととする。
思いっきりイメージを変えたかったので、穴開きのモダンな革を選んだ。
型取りをしてからカッティング。その後、金属ボデーにボンドで張り付ける。張り付けてからも余分をカットし、最後に革工芸で使うコバ染め液で革の切り口を整える。
完成! ケースの表と裏だが狙い通りモダンに仕上がった。
両端で無駄なボリュームがなく薄くなっているのが良い。
あのオンボロがこんなにシンプルな眼鏡ケースに変身しました。末永く使うことになりそうだ。しっとり滑らか、革って本当に手に優しい。そして使い込めばどんどん美しくなる。
一日使ってさらに改良
指でこじ開ける蓋の一部の革が傷みそうなので、裁縫に使う「皿形の指ぬき」を切断して強引に折り曲げ、補強金具をつくってしまった。接着剤などは使わず強く折り曲げて挟み止めてある。
パッと見は「ポルシェデザイン」? 当初のオンボロと見比べると努力の甲斐あったというものだ・・・