世界一美しいカメラ「美しい」は個人の主観なので不満の方もおられると思いますが、とにかくそう呼ばれているカメラです。
つい昨日入手しました。
勿論このカメラの存在は知っていましたが、まさか所有するとは思っていませんでした。
梅田大丸でクラシックカメラフェアーが開かれ、冷やかしに行きましたところ、これに出会ってしまいました。(飛んで火に入る夏の虫・・・いや、カメラ虫。)
写真では判りませんが、塗装の下にサビが来て美しいエナメル質が部分的に浮き上がっていたためか、破格のお値段の上にハードケースがついている。ハッキリ言って、私はケースフェチ ? なところがあるのです。
ダメですネ〜 やっぱり手が出てしまいました。
丁寧に使い込まれ良い味が出ています。傷みもほとんどありません。
上からみると両端がすぼんだスリムな形。手にゴツゴツしない障り心地の良いフォルムです。
驚きました ?
このフォルム、このデザイン、このツヤ。
アメリカのデザインが何かと流線型を帯びてきた時代、1936年製です。
こうしたデザインの火付け役は後に述べますが、あのレーモンド・ロウィーです。
これがカメラか・・・?
カメラに興味のない人でも目が行ってしまうのでは・・・
さて、開けるとどうなるのか・・・
レンズもきれいで シャッターもその音を耳で聞く限りは良好でした。
このカメラは距離計はついていますが、もちろん露出計はありません。
一番問題なのは、フィルムの生産が終了していることです。しかしこのバンダム・スペシャル用のフィルムを現在のフィルムを改造して提供している会社がある。と売り場の担当者から聞き、是非Net検索で調べて注文しようと思っています。
さて、このデザインですが
ほとんどのカメラの文献や雑誌等では、あの「口紅から機関車まで・・」をキャッチフレーズに大活躍した「レイモンド・ロウィー」と言うことになっています。
彼は、たばこ「ピース」のデザインも担当したので日本でも有名ですが、下の写真は彼がデザインした流線型の機関車の写真です。
(高島鎮雄・著「クラシックカメラ 倶楽部」より)
誰だって、この機関車を見れば、バンダム・スペシャルはレイモンド・ロウィーのデザインと思いますヨ・・・ところが、「クラシックカメラ 倶楽部」の著者・高島鎮雄氏がコダック社に手紙で問い合わせたら、なんとウォルター・ダーウィン・ティーグとのことです。ティーグは自動車や飛行機などのデザインも手がけるデザイナーとか。
このカメラを買った時も、売り場の人はレイモンド・ロウィーのデザインと言いました。
はやく、フィルムを入手して写真を撮りたいものです。
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